あなたの恋人になりたいのです。


そして、帰り。


いつも私は先輩と一緒に帰る。

もちろん・・・三浦先輩も。


「じゃあ、気をつけて帰れよー」

先生と別れて私達は夏の暑い夕方の道を歩く。


毎日、こうやって先輩達と帰れることが当たり前で。

生徒会がない日が悲しく感じる。


「じゃあね!」

1人ずつ先輩達が帰って、最終的に残るのはいつも3人。


私と亮太くんと・・・三浦先輩。


「ほんと、咲希は面白い!」

そう言って、三浦先輩は私のことをおもちゃのように蹴ったり、叩いたり。

改めてドSだなぁ~って感じる。


やっぱり男の先輩の蹴りは痛い。

だけど・・・。

「そんな顔すんな~」

そう言ってその後にはあの優しい笑顔で私の頭を撫でてくれる。


そんなツンデレなところも好き。


「そんな顔ってどんな顔ですか!っ」

ちょっと強がって言い返してみたり。


そんな私達を見て笑う亮太くん。


こんな帰りが楽しくて楽しくて。




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