あなたの恋人になりたいのです。
そんな私をよそにゆずは・・・。
「へぇ~良かったじゃん♪亮太くんと付き合うんでしょ?」
以外な答えを言った。
平然な顔をして。
ゆずの顔はとても冗談を言っていようには見えない。
ゆずは本当に私の好きな人を知っているはず。
「ゆず?」
「ん?」
「本心?それ。」
「なんで?嬉しくないの?亮太くんだよ?」
倍の諮問返しをされ、言葉につまる私。
「ゆず・・・何もわかってなかったんだね。」
そう言って、私は走り出した。
後ろから聞こえる先生の廊下を走ってはいけないという注意も、無我夢中で走る私を見ている人の目も・・・。
何も気にせず・・・ただ走った。
我に返って階段の下で止まった私は、自分の瞳から涙が出てることに気付いた。
何が悲しかったのかも、何で泣いているのかもわからないけど。
けど・・・けど・・・。
ただ、ひたすら涙を流すことしか出来なかった。
誰にも見つかりたくなくて、階段の下にしゃがんでいた。
そのとき・・・。