あなたの恋人になりたいのです。
玄関を出て先生に見つからないように、裏道を通って行く。
一応、私達中学生なんだけどね?
私の学校は、悪で有名だから。
ジャージでこんなことしていても怪しまれない。
ほら。
あそこにも私の学校のジャージ。
あちらこちらに髪を金や茶に染めた私の学校の生徒がいる。
そんな派手な格好されたら私達なんて見つかるわけない。
でも。
一応2人とも生徒会だから見つかったらヤバイ。
「いやーどこ行く?ゲーセンでいいか?」
「うちはどこでも良いです♪」
「オマエ、どこでも良いですが多い!」
そう「どこでも良いです」は私の口癖。
「どこでも良いです」じゃなくて「どうでも良いです」とか「何でも」とかそんなのばっか口癖なんだよね。
反論できることじゃないから謝ることしか出来ない。
「すいません・・・」
「わかったならよろしい♪」
そう言って私の頭を撫でた先輩。
三浦先輩は多分、無意識でやってるんだろう。
だけど・・・。
たまに・・・たまにしてくれるこの行動で私の心臓は大きく動く。
ドキドキして・・・胸が張り裂けそう。
こういうとこが好きになったところなのかな。
「咲希?ゲーセンやめるか!」
「え?どこ行くんですか?」
「んー・・・ゲーセン以外ならどこでも♪」
「したらカラオケ!」
「おぅ!いいな」
そう言ってさっきより早く歩き出した三浦先輩。
手を三浦先輩に掴まれているから、当然私の歩くスピードも早くなる。
「どうかしたんですか?」
三浦先輩が急におかしくなったから質問した私。
「ん?どーもしねぇよ」
ちょっと態度が冷たい。