あなたの恋人になりたいのです。
亮太くんを待つ時間は長くて、心細くて。
人の声が遠くでするたびに、怖くなった。
なんで、このとき気付かなかったんだろう。
【ブランコしかない公園】ってしか言ってないのに。それ以外何も言ってないのに。
「咲希!?」
「りょ・・・亮太くん・・・?」
「おまえ、大丈夫か!?」
心配してくれる亮太くんの優しさが今は辛いよ。
優しくされればされるほど、三浦先輩の存在を思い出しちゃうんだ。
ねぇ。
最初からわかってた。
誰かに相談なんてしなくてもわかってた。
自分の気持ちなんて自分が1番わかってる。
誰かに相談するような話でもなかった。
目が覚めたときには見覚えのある部屋の中にいた。
「咲希!?目冷めた!?」
目を開けた真上には亮太くんがいた。
亮太くんの顔は本当に私のことを心配している顔で、こんなに迷惑かけてたんだと改めて気付かされた。
「亮太くん・・・ごめんね」
「謝るなって」
「あたし・・・」
「ん?」
「やっぱ三浦先輩が好き」