群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜
身構えた…。


ニヤニヤしながら


近付いてくる男たち。



泣きたくなったけど、泣いたら負け。


唇を噛む…



そんな私の肩に

茶髪の男が手を伸ばす─。




「私の彼女に

汚い手で触らないでもらえるかな?」



茶髪の男の手をそう言った背の高い彼が掴み



にっこり微笑んでいる。




「おいっ!離せっ!!」



ツンツン頭が横から怒鳴るが、彼は掴んだ手を離さずに


「じゃあ、もう消えてくれるかな?


…邪魔だよ?」


顔は笑っているけど


手には力が入っているのか

茶髪の男の人が『痛っ!』顔を歪めている。


助けてもらったのに


『彼』の方が怖かった。



微笑んでいるけど

目が笑っていなくて…



メガネの奥の冷ややかな瞳が



怖かった。



「男いるならそう言えよっ!」


やっと離された手を擦りながら


悔しそうに二人は走っていった。



「もう大丈夫だよ。」


彼は微笑む。



そろっと彼の顔を見た。


そんな彼と目が合う。



「あの…『おーちゃん!!』




彼の言葉を遮り


聞き覚えのある声が私を呼んだ。


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