群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜
「こっちに帰ってくるの、何年ぶり?」

「大ちゃん、中学生になったんだねぇ〜」

「ねぇねぇ、野球やってるんだって!」


いっぺんに質問攻めの
ママと未来と実花。


大ちゃんをちらっと見る。

相変わらずの大ちゃんスマイルで


「もっと早く、皆さんとお会いしたかったので、今日はお招き預り、ホントに嬉しいです♪」


なんて言うから…


ほら──…ママも、みーちゃんも、……くーちゃんなんか、目がハートで顔を赤らめてるし…。


男の子がいなかったせいか、うちの家族は、大ちゃんに甘い。


大ちゃんも、それをわかっているのかいないのか、こんな嬉しいことを言っちゃう。


天性のモノなのかしら?
ジッと見ていた私に気付き


「ん──?ボクの顔に何かついてる?」


にっこり。



その笑顔が



私たち家族には罪なんですよ…大ちゃん。

逆に見られたせいで顔が赤くなる。

「……─ううん。別に…」

私は慌てて目を反らした。


それを見ていた未来が

キュッと結んでた口を開いた…


< 134 / 270 >

この作品をシェア

pagetop