群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜
「…大ちゃんは、おーちゃんと付き合ってたの?」



普段より低い声で、

ジッと大ちゃんを見てる。



「ちょっ!!だーかーらー…」


私が口を開くと


「違うよ。」


大ちゃんは否定した。



…けど、その時の顔は、

泣きそうに笑ってた。



「……そうなんだ。」


大ちゃんの答えに納得したのか、

くーちゃんはそれからその話はしなかった。


私は、大ちゃんのそんな顔を見ていられなくて…


マグカップに視線を移し、お茶を飲む。


私の目の前では、楽しそうに四人で話してた。


───────────

────────


進路を決めた日、


大ちゃんに電話をかけた。


RRRRR…RRRR…───

大ちゃんのお父さんもお母さんも仕事だし、大ちゃんは部活から帰るには早い時間だよね。


電話を切ろうとして
耳から離す──

『───もしもし…』


───出た!


『あ、あのっ、すみません!あの、私、……』


『──…おーちゃん?』


『あ、…はい。……大ちゃん?』


『そうだよ。………久しぶりだね。』


『え、あ…うん…』


電話をかけたまではよかったけど、 何から話せばよいのか考えていなくて…。

返事をする私の言葉は歯切れが悪くなる。


───…どうしようかな…

考えていると、大ちゃんから、


『ね、今度おーちゃんちに遊びに行っていい?』



反対に聞いてきた。



そして今日がその日だった。
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