群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜
─── 昔、大好きだった野球を諦めた。



誰よりも
努力した。


誰にも負けない
強い心を持っていた。



そして、何より 誰よりも野球が大好きだった。


…そんな俺を、体の弱かった母さんは、いつも最高の笑顔で応援してくれてた。


「晴海の笑顔が、母さんの元気の源だから」


小さな体に負けない大きな笑顔。



母さん。母さん…。

だから頑張れたんだ。



……二度と野球はできないことを告げられたあの日。



俺の体に



絶望感という悪魔が

不敵な笑みを浮かべ近づいて、
俺の体を蝕(ムシバ)んでいった。




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