群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜
「わかったよ。…おーちゃんがそう言うってことは何かあるんだろうから。」



大ちゃんが椅子の背持たれに寄りかかり、『う〜ん』一伸びする。


「しかしなぁ…」


私を見て、目を細目ながら


「僕がもっと押しの強い男だったら、おーちゃんは話してくれたりするのかな〜?って。だめだな〜押しの弱い男って」



そう言いながらため息をつくから

なんか笑えちゃって


「そういう…昔から変わらない大ちゃんだから、いいんだよ。」



私も目を細めて笑った。


「あ、その顔…」


「…え?私、変な顔してた?」


慌てて口を手で隠す。


「違うよ。」


大ちゃんの口元はニヤリ…笑って……私の両頬を引っ張る。


「……イヒャイ…」



……何か、前にもこんなことあったような…


「今の顔は、昔と変わらないおーちゃんの笑顔だったよ」


そう言って、大ちゃんもいつもの笑顔をのぞかせた。

…作り笑い、大ちゃんにはバレてたんだね。




「当たり前だろ?その"おーちゃんスマイル"に惚れてたんだから♪」



さらっと言うから聞き流しそうになったけど……



「きひへるほうははずかひい〜」


「何言ってんのかわかんな〜い♪」



そんな私を、ケラケラ大ちゃんは笑ってた──…


─────────
───────────



「ぜ〜〜〜ったい!アタシのほうが結婚早いって思ってたのにぃ!」



私の前に座ってる彩が、グラスに残ってた氷をバリバリ食べながら話すから……私は苦笑いで



「アハハっ…」



言葉を濁して、私もパフェを食べる。



12月最初の日曜日は、朝からすがすがしい青が空一面に広がってた。



前日、中学校からの親友、彩から電話があって、


『たまには顔見せろ!』…強制的に約束をさせられていた。そんなところは相変わらず昔のまんまで、今日がその日。




< 249 / 270 >

この作品をシェア

pagetop