群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜
どうして俺を見ない?



俺だってわからないの??


俺はずっと見てた。

…それと対照的に

彼女は全く俺を見なかった。



「奥さん、歳は何歳ですか〜?」


「え、…あ」


「二十歳だよ。」


口ごもった彼女の代わりにセンセが答える。



「二十歳?!や〜、色っ…大人っぽいからもっと年上かと思いました!落ち着いてますね〜。」


真が鼻の下を伸ばしてるのがすぐにわかった。

確かに、綺麗だ。けど…


だけど、俺が好きになった彼女は、どこに行ってしまったんだ?


本当に俺のこと忘れたの…?




「いつ結婚したんですか?」

俺は彼女を真っ直ぐ見つめ…口を開いた。



彼女の顔の動きが止まる。

…ゆっくり目線をこちらに向けて




「もうすぐ二年になります。」


彼女は微笑んだ。



「…あ、あぁ……そうなんですか──…」


逆に戸惑ってしまった。



彼女の顔が見たくて声かけたのに、その作ったような笑顔が、声のトーンが、俺の心に突き刺さった。


何がなんだか、わけが分からなくなってしまって…



合わせたから目を反らしてしまった。


あの出来事は……夢だったんだろうか?



ブルル、ブルル…

「──…すみません。ちょっと…」


ズボンに入れていた携帯が震えて、俺は席を立ってトイレの横の待ち合いスペースまできて、

「──…はい。」


電話に出た。

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