恋する苺
「まもなく、扉が閉まります―‥」
あたしがホームに着いた時には遅かった。
「ハァハァ。ごめん‥追いつかなくて‥」
はぁ。
めちゃくちゃため息をつかれた。
「何で追いつけないんだよ」
「え..?」
「めちゃくちゃ走って、俺は間に合ったのに、何で急がないんだよ!」
「あたし走ってたよ!男の全力と女の全力なんて差がでるじゃない。それに、朝ご飯でロスってたし、仕方ないんぢゃないの?」
そう反論したら、ひろきはしばらく一言も口を聞かなくなった。
もう、帰りたくなった。