【短編】お隣BOY☆
「大丈夫…お世話かけました」


しかも、犯人を追い、捕まえたあなたに…ゲイだと知りつつうっかりときめいた私は…。


もういいです…


これ以上言うと悲しくなります。



「じゃ、気をつけろよ…」


隣人様は靴を履きドアを開けました。


「あ、せめてお名前だけでも…」


ドラマのようなセリフを言うと、隣人様はひきつった顔をしました。



「せめてって…。虎太朗だよ」


虎太朗様。


あなたにはほんと感謝です。



虎太朗様はドアを閉めて帰って行きました。



なんだか安心と不安が一緒に来て、ポロポロ涙がこぼれた。


運が悪い…


なんかもう疲れたなぁ。


がんばれないよ。


運が悪いの一言ではうまく整理できない。


うずくまって泣いた。


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