【短編】お隣BOY☆
それから、3ヶ月後。



私は多良家を訪れました。


背が低めで小太りなお父さんが、


「いらっしゃい」


と出迎えてくれました。



穏やかで優しそうな人です。



中からパタパタとスリッパの音。


「あら〜いらっしゃーい」


フリフリエプロンのお母さんが慌ただしく料理をしていた。



彼の顔はお母さん似のようです。


「お、おまじゃします」


早速噛んでしまった。


「ぷっ…」


ぷっ…?


振り向くと高校生ぐらいのかわいい女の子が立っていた。


「おまじゃって…」



私は顔がボッと熱くなった。


「こら、愛理。ちゃんと挨拶なさい」


お母さんが言った。



「初めまして。妹の愛理で〜す」


素敵な営業スマイルで挨拶してくれました…



ん…?


愛理ちゃんの後ろには、ムチムチの半ズボンに、サスペンダーをつけた大きな少年が…



顔はお父さんそっくり。



ズボンからはみだしたお肉…


冬なのに汗をかいている。


何kgあるんですかっ…?

聞きたいけど…聞けるわけない。
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