―およげないにんぎょひめ―
気合いの入った生徒達の声が廊下まで響く。そして、綾瀬の番がきた。
「綾瀬菜摘さん!」
「はい…」
「菜摘さん、なんで歌声練習会のとき泣いてたのかな?」
そう教師に言われると睨みながら半べそをかいた。
「…………っ」
(何言ってんのあんた、お前ら教師と生徒の罵声がうっせーからなんだよ。自分が泣き虫なのは承知してますけど)
自分自身の思いを上手く伝える事ができず、何分も黙り込みが続く。
「じゃあもう言えないならいいよ、皆に迷惑かかるし挨拶して終わりにしよう」
教師が呆れたように言った。
「綾瀬菜摘さん!」
「はい…」
「菜摘さん、なんで歌声練習会のとき泣いてたのかな?」
そう教師に言われると睨みながら半べそをかいた。
「…………っ」
(何言ってんのあんた、お前ら教師と生徒の罵声がうっせーからなんだよ。自分が泣き虫なのは承知してますけど)
自分自身の思いを上手く伝える事ができず、何分も黙り込みが続く。
「じゃあもう言えないならいいよ、皆に迷惑かかるし挨拶して終わりにしよう」
教師が呆れたように言った。