―およげないにんぎょひめ―
「ぐずん…」
鼻を啜りながら泣く。緋芭はそんな彼女の姿をじーっと見つめていた。
(綾瀬さん大丈夫かな…先生はなんでそうやっていちいち余計な事話すんだし)
「さぁみんな、菜摘ちゃんは放っておいて挨拶しよう、日直さんよろしくね!」
日直の男子が号令をかける。
「気をつけ、礼!」
「さようなら!」
緋芭以外の生徒達が部活や帰宅に出た後、菜摘はまた教師に号泣した理由を何度か問い詰められた。しかし、菜摘はずっと頑なに黙ったままである。さすがの教師も諦めを覚え、職員室に戻る。
一方の緋芭は教室の掲示物にもたれて教師が出ていくのを待っていた。
教師が出ていったところで緋芭が教室に戻り、ふたりっきりとなった。
鼻を啜りながら泣く。緋芭はそんな彼女の姿をじーっと見つめていた。
(綾瀬さん大丈夫かな…先生はなんでそうやっていちいち余計な事話すんだし)
「さぁみんな、菜摘ちゃんは放っておいて挨拶しよう、日直さんよろしくね!」
日直の男子が号令をかける。
「気をつけ、礼!」
「さようなら!」
緋芭以外の生徒達が部活や帰宅に出た後、菜摘はまた教師に号泣した理由を何度か問い詰められた。しかし、菜摘はずっと頑なに黙ったままである。さすがの教師も諦めを覚え、職員室に戻る。
一方の緋芭は教室の掲示物にもたれて教師が出ていくのを待っていた。
教師が出ていったところで緋芭が教室に戻り、ふたりっきりとなった。