―およげないにんぎょひめ―
「よしよしっ」と頭を撫で、顔が濡れた菜摘を緋芭は微笑みながら抱きしめ背中をすすった。
菜摘は以前、友達に漫画のカラー扉をこの学級の女子達に見せようとしてそれを学校に持ってきた経緯がある。そして、それを先生や男子達に見つかって厳重注意されていたが、男子達が必死に訴えても平気な顔つきで「自分は悪いことしてないから」と都合の良いようにやっていった。
これも誰にだってある人間の利己的な部分。
菜摘は以前、友達に漫画のカラー扉をこの学級の女子達に見せようとしてそれを学校に持ってきた経緯がある。そして、それを先生や男子達に見つかって厳重注意されていたが、男子達が必死に訴えても平気な顔つきで「自分は悪いことしてないから」と都合の良いようにやっていった。
これも誰にだってある人間の利己的な部分。