パレット
「それって、どーなの!?」
「ど、どうだと思う……???」
「弥白はどう感じたわけ?」
その日の放課後、直帰しようとしたら弓美とひとちゃんにお茶に誘われ、少しだけ話していくことにした。
「っていうか、そんな朝の時間があったとは知らんかったわー」
議題は、わたしのこと。
というか、わたしに対する神林くんの発言。
「……無意識に、さみしいとか、そうゆうこと言っちゃえる人なんだろうなぁとは、思ったんだけど……」
「んーたしかに、神林くんって深く考えて喋ってなさそう」
意外にずばっと言うのはひとちゃん。
「でもさぁ、こっちからしたら一瞬でもドキッとするよねぇ! だってそれって「弥白に会えないのがさみしい」って言ってるようなもんじゃん」
弓美も恋愛経験豊富なだけあって頼りになる。
「少なくとも仲のいい友達とか、いいほうの部類には入ってると思うよ。もっと積極的にいってもいいんじゃない?」
「ひとちゃんてば~人のことだと大胆なんだから~」
「あ、バレた?」
ひとちゃんは文化祭の打ち上げの帰りに、とうとう小野くんとつきあいだした。
すごくラブラブで、うらやましいくらい。