パレット
色づく君と -イロヅクキミト-
◆色づく君と----------槙十ver.
いつもの制服、いつもの駅。
でも、2人で、家とは反対方向の、都心まで行ける切符を買う。
俺、神林槙十。
16歳、高校2年。
好きな科目は体育。
嫌いな科目は英語、古文。
男子バスケ部のキャプテン。
ばあちゃん、父さん、母さん、兄貴、姉貴、妹、俺の7人家族。
そんで、つい最近……彼女ができました!
「おまたせ、行こ」
サラサラの長い黒髪を揺らして、駆け寄ってくる。
笠原弥白。
同じクラスになったとき席が隣で初めて話して……今は、俺の彼女。
うわっ……カノジョだって!
やべぇ!
しょーじき俺、今、内心テンション上がりすぎだしめっちゃ緊張してる。
でもここはいつも通り!
かつさりげない感じで俺がリードしないと、うん。
「お昼だから空いてるね〜」
「電車あったけぇーさすがに寒いな。もう今年もあとちょっとかぁ」