『ねぇ。傘、入りなよ。』Ⅵ

「ありあのこと
嫌いになんてなれないよ。」

俺はありあをじっと見つめる。

ありあの目から
さらに涙が溢れた。

ホントは今すぐ抱き締めたい。

だけど今はありあが濡れないように傘を傾けることしか出来ない。

「俺はありあが大好きだ。」

そう言うとありあは涙を拭いて

『あたしも大好き。』

そして可愛い笑顔を見せてくれた。

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