月夜の太陽
リオと話をしながら歩いていると、あっという間にお父様とお母様の部屋にたどり着いた。


部屋に入ると、お父様とお母様は食事の時の定位置に座っていた。


いつも恋人同士の様に隣に座っている。


お父様たちのような結婚をすることが夢だった。


でも、それももう夢で終わってしまう。



「お父様お仕事大丈夫なの?」

『問題ないよ。私もそろそろ家族と食事をとりたいと思っていたところだ』

「ありがとう」



お父様のこういう優しさが好き。


どんなに忙しくても家族を大切にしてくれるところも好き。



「さぁ、食事にしましょう」



お母様の笑顔と共に、久しぶりに家族での食事が始まった。


でも、正直食事の味も今何を食べているのかも、全然分からなかった。


いつ話をきりだそう…その事で頭の中はいっぱいだった……。






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