月夜の太陽
シエル様の隣に腰を下ろしたジェイド様の動きは、見とれてしまうほど優雅だった。



『ソル、術に関しては我が友人のジェイドが教えてくれる。私以上の術者だよ』

『ソルと言います、宜しくお願いします』



頭を下げた後、ジェイド様に目を移すと品定めされているかのようにジッと見られていた。


嫌な感じはなかったが、落ち着かない気持ちになった。



『ルナは面食いだね。ローズに似たのかな』

「私は顔でシエルを好きになったわけじゃないわよ!!」

『ローズは直ぐむきになるから可愛い』

「もうッッ!!ジェイドはすぐからかうんだから」



ジェイド様はローズ様の友人でもあるんだろうな。



『ソル、私は気まぐれだしとっつきにくい性格だと言われるけど、君と上手くやっていきたいと思ってる。こちらこそ宜しくね』

『はい』

「ジェイドおじ様はとっても優しい方よ。私大好きだもの」

『僕もジェイドおじ様は頼りになるし大好きだよ』

『子供たちはローズに似てくれたみたいで良かったよ』

『煩い』



シエル様とジェイド様は本当に信頼し合っている友人だと見ているだけで伝わってくる。


ジェイド様はシエル様やローズ様の昔の話や、ルナとリオが幼かった頃の話をしてくれた。


ルナは顔を真っ赤にして恥ずかしそうにしていた。





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