月夜の太陽
恥ずかしいけど、寝起きのソルの顔が見たくて向き合うように体を動かした。


遠慮がちに見上げると、そこにはいつものソルの顔があった。


いつもと変わらないけど、穏やかでとても柔らかい表情に見えた。



『何だよ』

「いつもそうなの?」

『何が』

「他の女の人……やっぱり、何でもない………」



ソルの胸に顔を埋めると、ソルは抱きしめたまま私の髪の毛で遊んでいるかのように撫でてくれる。



『他の女とも体を重ねたことはある。でも、こういうのはルナが初めてだ』

「……こういうのって?」

『一緒に眠るのも、こうやって抱きしめたまま離したくないと思うのもルナが初めてだってこと。家族以外で一緒に寝たのもルナが初めてだ』

「私が…初めて?」

『あぁ』



嬉しすぎて、それは言葉にならないほどで擦り寄るようにソルの腕の中でジタバタしていると、笑われてしまった。



「私もソルが初めてっ!!」

『知ってる』



大好きな人と一つのベッドで眠って、目を覚ますと直ぐ隣にいて、抱きしめてくれて……今は私の唇を塞いでる。


もっと……と、おねだりするかのように求めると優しくそして深いキスをしてくれる。


さっきまで悩んでいたことがバカらしく思える程温かい幸せに包まれている。






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