月夜の太陽
みんなでわいわいお喋りしながら食卓へと足を進めた。


ソルはずっとリオとエレナにからかわれていて、その様子を私はフィズさんと2人で笑いながら歩いていた。


使用人がドアを開け、中に入ると信じられない人の姿が目に入った。



「………ロナウド」

『ルナ……元気そうで安心した』



涙を流しながらロナウドの体を抱きしめると、背中をとんとんと叩きながら私を落ち着かせてくれる。


また会えてよかった……本当に。



『少し見ない内に見違えるほど女性らしくなったね。ソルのお陰かな?』

「な、何言ってるの!?こ、こ、こんな時にッッ!!」



恥ずかしさのあまり心臓はバクバクと激しく動き出し、慌てて体を離しロナウドの顔を見ると可笑しそうに笑っていた。


その後ろでは不機嫌そうな顔を浮かべたお父様が見える。


そんなお父様をなだめるかのように笑っているお母様。



『ソル、申し訳なかった。もう知っているとは思うが、君を殺そうとしたのは私だ……』

『ルナから話は聞きました。俺はこうして生きてます。だから気にしないで下さい』

『だが………』

『俺も他人の事をとやかく言える立場ではないですから。この話はもう止めましょう』



明るい雰囲気が一瞬のうちに湿ったような雰囲気に変わってしまった。


そんな雰囲気を壊すかのように、ドアが勢いよく開き一斉に視線がそこへ向けられた。






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