月夜の太陽
お母様はいまいち状況が掴めていない様で、お父様の腕の中でキョトンとした表情を浮かべている。


その光景が面白くてつい声を出して笑ってしまった。



『お前のせいでルナに笑われてしまっただろう』

『私のせい?シエルが大人気ないからだろう』

「どっちもどっちよ。さて、食事を摂りながらみんなで話をしましょう?」



いつもの様にお母様がお父様をなだめ、みんなそれぞれ席についた。


私の隣にはソル。


それがいつの間にか当たり前になっていて、幸せを感じずにはいられなかった。



『ロナウド、お前の今の状況を話してくれるか』

『はい』



お父様は直ぐに気持ちを切り替えたかのように、さっきまでの穏やかな感じではなく、少しかたい喋り方で話を切り出した。


ただそれは威圧的だったり、怖い感じはなかった。



『ソルの事が何故ばれてしまったのかは分かりません。ソルの件で今レバンナさんとアリアさんは軟禁状態で自由に身動きが取れる状況にありません』

『ヘイザス様はなんと?』

『今は変に事を荒立てるのは得策ではないと言っております。それに、こちらが勝手に動いてしまえばウェルヴィア国にも多大な迷惑をかけてしまうと言っておりました』

『今自由に身動きが取れるのはロナウドだけと言うことか』

『私も自由にとまではいきません。何をするにも必ず事前報告をすることといつも見張りが付いておりますので』






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