月夜の太陽
ドアがノックされ、返事をするとソルが部屋の中へと入ってきた。


私の姿を見るなり懐かしそうな顔を浮かべた。



『店で働いてた時みたいだな』

「どっちの姿が好き?」

『どっちも』



ソルの差し出す手を取り、ゆっくりと腰を上げた。


今まではぎこちなかった動作も、今ではすっかり板についている。


元々魅力的だったソルの雰囲気は気品を身にまとい更に魅力的で妖艶になったような気がする。



「その剣、上手く使えそう?」

『あぁ、ちゃんと言う事を聞いてくれる』

「きっと認めてくれてるのね」

『だといいけどな』



髪の毛を一つにまとめているため露になっている私の首筋をそっと撫でるソル。


そしてドアノブに手を掛けたまま私の唇を奪い、触れるだけのキスをした。


私の胸元のネックレスが、ソルから貰ったハートのネックレスが光を反射し顔を上げたソルの顔に光を映した。


微笑みあった私たちは寄り添い合い共に部屋を後にした。






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