青春の蒼いカケラ
 ジュンちゃんは会社を興すのに、僕の五千万円を使った。事務所も新宿の一角のビルである。従業員もあちらこちらから、エリートを引き抜いてきた。構想三ヶ月、もう、立派な会社になっていた。僕はたまに、面接に付き合うだけだった。
「どう、今のナカさん」
 ジュンちゃんが言った。
「だいぶ、経験豊かだね」
「GOサインで良いかな~ぁ」
「良いんじゃないぃ」
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