青春の蒼いカケラ
ハルオちゃんが校長室から灰皿を盗んできて、僕の前に自慢げに置いた。僕も負けじと会議室から盗んできてハルオちゃんの前に置く。校名が朱文字で書かれた大理石の灰皿だ。僕はお宝に巡り合えた盗賊よろしく、大事そうに自分の部屋の引き出しに、それを仕舞い込んだ。当時、これは何よりの宝物だった。
夏休みはハルオちゃんも交えて麻雀三昧。それ以外の時間はギターをかき鳴らして暮らす。それは冬休みになっても続いた。
そんな僕が二年生になって、住んでいた銭湯を旅館に建て直す計画が持ち上がった。
歳を取った祖父母に代わり、両親が青森にきて経営しようと言うのだ。間もなく鎌倉から家族がやってきた。
旅館が完成するまでは借家住まいだ。
一階の三部屋が僕らの居住スペース。
二階が家主の家だ。
家主からは『うちの嫁さんが時々戻ってくるから、絶対二階には上がらないでください』と言われていたが、僕は興味本位で上がってみた。
小奇麗に片付けられた部屋のテーブルの上に封の開いたセブンスターが一箱。普段、ショートホープしか吸った事のない僕は興味津々で飛び付いた。どうせ一本くらい吸ってもバレやしないだろう。ショッポと比べてセブンスターはいい香りがして喉にもマイルドで旨い。
一本だけのつもりが、つい二本、三本と吸っているうちに、階段を駆け上がってくる足音が聞こえてきた。
マズい。どこかに隠れなきゃ……
そう思って隠れようとした時、襖が開いて、大家の嫁さんと目が合った。
軽く会釈をすると、『こんにちは』と明るく返してくれた。
僕の目の前で着替え始める。
ミニスカートからは時々パンティも見える。
彼女は呆然と着替えを見ている僕に『私とやりたいの?』とからかってきた。僕は慌てて逃げ出した。
まだドキドキしている。
僕の身体はノリちゃんのものだ。そう自分に言い聞かせて、僕は自分の部屋に閉じこもった。
待ちに待った新学期。
夏休みはハルオちゃんも交えて麻雀三昧。それ以外の時間はギターをかき鳴らして暮らす。それは冬休みになっても続いた。
そんな僕が二年生になって、住んでいた銭湯を旅館に建て直す計画が持ち上がった。
歳を取った祖父母に代わり、両親が青森にきて経営しようと言うのだ。間もなく鎌倉から家族がやってきた。
旅館が完成するまでは借家住まいだ。
一階の三部屋が僕らの居住スペース。
二階が家主の家だ。
家主からは『うちの嫁さんが時々戻ってくるから、絶対二階には上がらないでください』と言われていたが、僕は興味本位で上がってみた。
小奇麗に片付けられた部屋のテーブルの上に封の開いたセブンスターが一箱。普段、ショートホープしか吸った事のない僕は興味津々で飛び付いた。どうせ一本くらい吸ってもバレやしないだろう。ショッポと比べてセブンスターはいい香りがして喉にもマイルドで旨い。
一本だけのつもりが、つい二本、三本と吸っているうちに、階段を駆け上がってくる足音が聞こえてきた。
マズい。どこかに隠れなきゃ……
そう思って隠れようとした時、襖が開いて、大家の嫁さんと目が合った。
軽く会釈をすると、『こんにちは』と明るく返してくれた。
僕の目の前で着替え始める。
ミニスカートからは時々パンティも見える。
彼女は呆然と着替えを見ている僕に『私とやりたいの?』とからかってきた。僕は慌てて逃げ出した。
まだドキドキしている。
僕の身体はノリちゃんのものだ。そう自分に言い聞かせて、僕は自分の部屋に閉じこもった。
待ちに待った新学期。