青春の蒼いカケラ
「ああ、頭くらい洗って行くといい」
「うん、そうする」
 彼女が僕の部屋から出社して行くのを見送って、僕も頭を洗った。昨日は一睡もしていない。普段、飲み慣れている睡眠薬も飲まずじまいだ。二日酔いも手伝ってクラクラする。
 出勤するにはまだ時間があるものの、手持無沙汰になって、その日僕は早めに出社した。
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