Strawberry Junior
『ごめんごめん。話長くなりそうだったら近くで会って話す?』
「じゃあそうしようかな」
『じゃ、近くの公園で』
「うん」



公園に行くと既に架那汰がベンチに座っていた。

架那汰の隣の座ると、中2の出来事を話した。

暫く私達は黙っていた。

「ごめん…」

沈黙を切ったのは架那汰。

「ホントごめん…。あれは冷やかされるのが嫌でさ…」
「信じらんない!!嘘だったら、普通そこまで言わないよ!!」

私は立ち去ろうとした。

パシッ
その途端、架那汰に腕を掴まれた。

「放してよっ!!」
「信じてくれよ!!あれはマジで嘘なんだよ!」
「やだ!!あの時凄く傷付いたんだからっ!!例え本当だったとしても、あの時から私は架那汰のこと嫌いなの!!」
「………」

架那汰が黙り込んだ。

「放してよ!!」

私は全身の力を出して手を振りほどいた。
そして架那汰を思いっ切り睨む。

「きゃ!」

気付けば、私は架那汰の胸の中にいた。

「好きなんだよ…」
「やだ!!放してよ!!」

思いっきり架那汰の胸を押した。

「そんなに俺のこと嫌いかよ!」
「嫌い…大嫌いっ!!こんな事するのはもっと嫌い!!」

私は必死に逃げた。

「大人しくしろ!」

いきなり怒鳴られたと思った瞬間、テニスの練習する壁に押し付けられた…。架那汰と壁に挟まれ、唇が触れそうな距離で、両腕をさっきより強く掴まれているため、抵抗しようにも出来ない…。

「放してよっ!!」

足が空いていたからキックしたけど、効かない…。私の足技は最強のハズなのに…!!
両腕を片手で抑え、もう片方の手で顎をクイッとあげられた。
キスされる…!!

「やだ…」

涙が出てくる…。架那汰の顔がだんだん近づいてくる…。
やだよ…。
私のファーストキス奪わないでっ…。
(ってそこかいっ)
顔を逸らそうとしても出来ない…。思わずぎゅっと目を瞑った。

「架那汰!!止めろよっ!!」

え…!?
顔をあげると、架那汰が後ろを振り向いていた。その視線の先を見ると…
田中くんが居た…。

「田中…!!」

架那汰が吃驚している間に私は架那汰のアソコを御得意のキックで蹴りあげた。

「うっ」
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