Strawberry Junior
バレてないよね…?
というわけにはいかなかった…。

「顔…赤いっすよ?」
「へっ!?」

しまった!!忘れてた!!今、明るい店の前に居るんだった!!っていっても、火照るのを止められないけど…。

「2人乗りしようと思ってたんすけど、今の状況じゃ無理っすよね?」

ふ、2人乗りぃ!?あーた、あーしと2ケツ考えてたのっ!?
←どこの誰ですか?(笑)

「あぇぁえ…」

言葉にならない…。
どうしよう…。この状況じゃ、2人乗りしたら確実に酔っちゃうし…。でも…2人乗りしたいなぁ…。

「歩きましょう?」
「そんな…歩かすなんて悪いよ…」
「歩くくらい大した事ないっすよ?」
「でも…、春間くんも自転車でしょ?」
「俺、車なんっす。先輩送んないと、俺の気が済みませんよ…」
「そ、そう……?じゃあ…、お言葉に甘えて…」

私達は歩き出した。

「俺が押します」

春間くんがハンドルを持とうとした。
本当に気が利くなぁ…。優しすぎっ。

「ありがとう。…でもこれくらい大丈夫」
「持たせて下さい」

半ば強引にハンドルを奪われた。

「あ、ありがとう…。なんか…、私が怖がりのせいでこんな事になっちゃって、ごめんね…」
「気にしないで下さい。先輩は全然悪くないっすよ。変な話したのは俺なんすから」
「うん…」

なんか…、春間くんが悪いみたいじゃん…。
私がそう思ってると…

「倉持先輩って表情コロコロ変わって面白いっすね」

春間くんが可愛くクスって笑った。

「よく言われる…」
「すぐ表情に出るっていいことだと思いますよ?裏表無さそうだし」
「そんなことないよ?私だって裏表あるよ?口悪いし…」
「そうっすかね…」
「それに、裏表は誰にだってあると思うよ?まぁ、その差は人それぞれだけど…」
「その差が開いてる人ほどグロいっすよね(笑)」
「そうだね」

少し沈黙…。でもいっぱい話したいなぁ…。

「そういえばさぁ、蘭子先輩と春間くんって、従姉弟だったんだね」
「あ、はい。そうなんっす。蘭子から聞いたんすか?」
「うん…」

蘭子って呼んでるんだ……。
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