Strawberry Junior
「そんな怒んないでよ~。あとでアイス奢るから♪」
「本当!?」
「勿論♪」
「やったぁ~。許す♪でも彼氏さんちゃんと紹介してよね?」
「うん。今度ね。それより、私の彼氏の弟くん、春間くんと友達なんだって」
「そうなの?」
「うん。だから誘い易いでしょ?」
「うん。…で、棗、誘ってくれたの?」
「なぁに言ってんのぉ?美寛が誘うのっ」
「えぇーっ!?私!?」
「誘わないと、女子1人余っちゃうよ?」
「でも…」

私がもじもじしていると、

「仕方ないなぁ…」

棗がそう言い終わったと思った瞬間…


「…送信っと♪」

棗が私のケータイを机の上に置いていた。

「何したの?」
「決まってんじゃん。春間くんにメールしたの♪」
「えぇっ!?」

私は急いで送信メールをチェックした。



[いきなりごめんね。

来週、
棗とその彼氏の山田くんと
その弟(蘭馬くん)カップルと
私で
プール行こって
なってんだけど、
威智悟くんも来ない?]


「ちょっと!!なんでハートなんて付けてんの!?」
「可愛いじゃん?」
「そういう問題じゃなぁい!」
「じゃあどういう問題?」
「恥ずかしいじゃん…」
「大丈夫。きっと春間くん今頃ドキッてしてるよ♪」
「絶対してないっ!!ドキッじゃなくてウエッの間違いでしょ!?」
「何照れてんの?」
「違う~っ!!」

棗の意地悪~!!

~♪

その時私のケータイの着信が鳴った。

表示された名前は
[威智悟くん]

「来た来た♪」

棗がメールを開いた。

「勝手に読まないでよぉ…」

私の声など聞かずに棗は声に出して読んだ。

「おぉ♪『いいですよ♪楽しみにしてますね☆』だってぇ」
「今日部活で顔合わせらんないじゃん…」
「大丈夫だって。寧ろウインクしてあげたら?」
「気持ち悪いよ…」

無理にOKしてたら悪いなぁ…。
私は授業中憂鬱になっていた。

そしてあっという間に部活の時間になってしまった。

やだなぁ…。

そう思いながら棗と武道館に向かっていた。

「何落ち込んでんの?落ち込むところなんて一欠片もないじゃん。寧ろ喜ぶべきところだよ?」
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