Strawberry Junior
「これで、春間くんのハートゲットだね」
「何言ってんの…」


そして次の日。

駅に集合して行くことになったため、私は駅へ向かった。
はりきって20分前に来てしまった。
まだ誰も来てないな…。

「おはようございます」

集合15分前、威智悟くんが来た。

「おはよう」
「美寛先輩、早いっすね」

なんか、デートみたい♪

「威智悟くんだって早いじゃん」
「15分前っすよ?普通っすよ?よく『15分前集合』って言うじゃないっすか」
「そうだね。威智悟くんって部活は適当なのに、遊びではちゃんと時間守るんだね」
「部活でもちゃんとしてますよ。他の奴に合わせてるだけっす(笑)」
「嘘ばっかり。この前ケータイで遊んでたの知ってるよ?」
「あれはメールっす(笑)」
「何言ってんの(笑)」
「そういう美寛先輩こそ、今日はお寝坊さんじゃないんっすね」

威智悟くんが悪戯っぽく笑った。
だから、その言い方と笑顔、反則だってば。

「お待たせ~」

私達が盛り上がってると、棗カップルと、その彼氏さんの弟カップルが現れた。

「ごめん。待った~?」
「全然♪」
「もうちょっと遅れても良かった?」

棗がニヤけて耳打ちした。

「なっ…、んなわけないでしょっ?!」

棗がこのこの~とか言って肘で押してくる。

「おはようございます。桐島先輩、凛太先輩。おはよ、蘭馬、望月」

威智悟くんが言った。

「「「「おはよう」」」」

威智悟くん、礼儀正しいなぁ…。

「そーだ棗、皆を紹介してよ」
「あー、ごめんごめん…。この人は山田凛太(リンタ)くん。私の彼氏でーす」
「宜しくな」

山田くんがニッと笑った。

「確か、隣のクラスだったよね?」
「うん」
「で、この子が弟の山田蘭馬(ランマ)くんで、その彼女が望月優那(モチヅキユウナ)」
「「初めまして」」

2人がハモってペコッとお辞儀した。
可愛ー…。
なんか弟と妹って感じ。

「あ、私、棗の親友の倉持美寛。宜しくね」
「「宜しくお願いします」」


軽く自己紹介が済むと、私達は電車に乗り込んだ。

車内は空いていたため、6人とも座れたけど、2組のカップルがイチャついていた。
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