シンデレラになりたくて~エリート専務と秘密の恋~
悲しくて…ゆらゆら
彼女は私を見てフッ、と鼻で笑うと、すぐに冷たい表情に戻り、今度は私を真っ直ぐに見た。

「ずいぶんとお急ぎじゃない。
もしかして、また私の婚約者と会うつもり?
困るのよね、あんまり頻繁だと。

今日も彼、私と指輪を買いに行ってきたからきっと疲れてるわよ」

その後で私に見える様に口元に左手を添えてクスクスと笑った。

彼女の指には綺麗なダイヤモンドがキラキラ輝いていた。

私には眩しすぎるほどの。

「あ…わ…、私…」

私はたじろいで後ずさった。

圭吾が彼女に指輪を贈った。

…当たり前じゃないの、もうじき結婚するんだから。

だけど、何故…、私、涙が出てきてるの?



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