黒の翼
日常
今日もまた始まる悪夢。

靴には大量の画鋲、ごみ。

ため息をつき、丁寧にそれらを取り除いて靴をはいた。

「痛っ!」

どうやらまだ残っていたようだ。

靴下に温かいものがしみていく感覚がした。

ガラッ

ドアを開ければ、そこには黒板消しが落ちてくる。

それをよければ・・・

「つまんなーい。」

クラスのリーダー坂田菜柚が腕を組みながら愚痴をいう。

そいつをひとにらみした後、席に着く。

向こうで女子が話している。

声をわざと高く話しているのは、ココがクラスの中心だと言っているように見える。

女子なんか嫌いだ。そういうタチの悪いことはするくせに男子の前ではいい子。

男子だって女子の本当の顔を知っているから何も言わない。

・・・弱い奴ら。

そんなことを思っていると

ガッ

鈍い音が響く。

頭に激痛が走る。

どうやら野球ボールをぶつけられたようだ。

「ごっめーん!てがすべったー!」

ウ ソ ツ キ

笑ってるじゃないの

そんなはりつけられた笑顔が異様に気持ちが悪い。

みんな同じだ。

蹴ってくる足も誰のかわからない

でも決して屈しない。

そう決めたから。

だから、勝って見せる。

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