(長編)初めての恋~永遠に~
「どうしたの!歩美、落ち着いて~」


笑いながら聞いた麗に飛びつくように歩美が走ってきた。


「聞いて!麗、一年生の男の子に、透君そっくりな子がいるんだって!名前聞いてきたから、あとで見てこない?」


「いいよ…透に似てるってだけで、透じゃないもん」


でも心の中では、見てみたい気持ちはあった。


透の写真といったら、小学校の写真しか持っていなくて、はっきり鮮明に思い出せるはずだった面影も薄れ初めていたから…


昼休み、どうしても連れて行くときかない歩美に手を引かれ、一年生の教室に行った。


歩美が探したが、見つからなかった。


クラスメイトに聞いてみると、体育館にいるらしい…
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