(長編)初めての恋~永遠に~
「ねえ~龍也君、その先輩っていうの言わなくていいよ。麗でいいから…」


「じゃ、せ…麗ちゃん…でいいかな」


「うん…」


何年ぶりだろう。


男の子と照れくさい気持ちになりながら、帰り道こうやって歩くの…


「麗ちゃんは、この間俺に似た人がいてって言ってたよね。それって彼氏?」


「昔のね…中学生の頃の…彼氏…」


「別れちゃったの?」


「彼引越ししちゃって、遠くに…で終わったっていうか…」


「ごめん。思い出したくない思い出だったんだね。ごめん…」


「えっ大丈夫よ。でも、あまりにも似すぎててびっくりしちゃった」


「俺にその人重ねてみていたのかな…麗ちゃん」


「そうかもね…ごめんね」
< 148 / 260 >

この作品をシェア

pagetop