(長編)初めての恋~永遠に~
車を駐車場に止めると、フロントから鍵を取り、透の泊まっている部屋に行った。


透の泊まってるホテルは、ビジネスホテルにしては、大きくて綺麗だった。


「ちょっと待っててな。」


ガチャッ


ドアがしまると、部屋のソファーに麗は腰を下ろした。


ふと、パソコンの横にあった鍵に目がいった。


家の鍵や、会社の鍵のようなのがついていた。


その中に、色がはげているクマがついている…


「えっ!」


思わず手に取ったストラップ。


あの時オソロイで買った…ハートのついた…ずっとつけていたのだろうか。


キラキラ光っていたストラップは、色もはげて輝きがなかった。


麗は鍵を戻すと、窓の外をぼんやり見ていた。
< 187 / 260 >

この作品をシェア

pagetop