届かなかった手紙
「み、美央ぉ・・・・。」
心配そうに私の顔を覗く麻奈。
できれば、見ないで。
人前で泣くのはキライだった。
弱いトコロを見られたくないから。
でも、泣いてしまう。
それは自分が弱いから。
本当に相原の幸せを願えていないから。
悔しくて、苦しくて、好きで、好きで、好きで。
溢れる思いは涙に変わって、私の頬を流れていく。
ダメだ、相原に気づかれる。
とにかくその場を離れたかった。
必死で重い足を動かそうとする。
やっと動いた。
でも、肩に何かが乗ってる。
後ろを振り返ると、そこにはユリコが立っていた。
それも、不振な笑みを浮かべたユリコだった。