届かなかった手紙
ただその場に立ち尽くしていただけの私の肩を、麻奈がトントンと叩く。
「美央、大丈夫・・・?もう、行こうよ。」
「う、うん・・・。」
震える声を止められない。
普通の声を出そうとしても、震えてしまう。
「無理しなくていいんだよぉ?もうウチラ、気ぃきかせて帰るね。一緒に♪
ばいばーい!」
気きかせる?
じゃあ初めから最後まで気、きかせてよ。
私の目の前に二人でいること自体
気をきかせたことになってないよ・・・・。