届かなかった手紙
トラウマになっている声が聞こえてゾクッとする。
同時に体が凍りついて、後ろを振り向くことができない。
「あれれ?それって、・・・・ウチの彼氏の机だよねぇ?」
ユリコだ。
「い、いいじゃん、このくらい!私だって、好きだもん。」
必死で探した言葉。
上手く気持ちを伝えたいのに、単純な言葉しか出てこない。
まさに、頭は真っ白。
「あはは、よくないよぉ。だってアンタ、知ってるでしょ?
こんなことしたら、相原君が迷惑だって・・・・♪」
そんなの・・・そんなの分かってる。
ただ、止まらない気持ちを伝えたくて・・・。
「じゃ、これは先生が没収でーす!残念だったね!」
相原の机からチョコを取り出し、自分の足元に落とす。
「ちょ、何し・・・」
私を無視して、ユリコはチョコを思いっきり踏んづけた。
言葉が出なかった。
どうして、そんな酷いことをできるんだろう。
どうして、そこまで私を傷つけるんだろう。
ねぇ、どうして私は、相原を好きでいちゃいけないの?
ねぇどうして?