届かなかった手紙
告白してから一週間がたった。
隣の席なのに少しも話しかけられなくて、なんか変な距離。
前まで交わしてた挨拶もなくなった。
私が授業中におかしいこと言っても
笑ってくれなくなった。
そして日曜日の朝。
いてもたってもいられなくて、
相原と仲の良い奈津にメールを送った。
{相原からの返事聞いてない?
一週間たったし不安で><;}
{返事、聞いてるよ?
・・・聞く?}
少し返信するのに戸惑った。
この先のことを聞いたら、私の人生は二つに分かれてる。
そう考えると重要な判断だった。
でも、私の気持ちは止まらなかった。
好きだから
愛しているから
自分の全てを捨てたっていい
大人な一人前の恋なんてできなかったけど、
人前で堂々と軽々しく
誰にでも「かっこいい」とか「好き」とかいってるのより
少しは大人だって思える。
高校生だって
本気の恋、できるんだ・・・。
そしてその気持ちは、奈津のメールに返信する勇気となった。
{ホントに?!ありがと!!
教えて欲しいよ><☆
お願いします♪}
奈津は男でも女でも
お構いなしに自分をさらけ出すいい子。
だから私は奈津を信頼していた。
緊張、不安、そして期待。
右にも左にもよらない、グラグラの天秤の上に私の気持ちは
のっかっていた。
そして、携帯のバイブが鳴る。
携帯の画面には・・・・「奈津」。
急いでメールボックスを開く。
不安・・・でももしかして・・・・!