届かなかった手紙
そして帰る前に先生がみんなの前で一言。
「では、明日の学活で席替えやりまーす」
やだ・・・・・。
みんながザワつく中で、相原と私の空間は穴が開いたように静かだった。
また席替えに興味なさそうにして
本に夢中。
なんの本読んでるの?
この一言が言えたら・・・。
たった一人で相原の隣でいられる最後の日を愛しんでいた。
そうして、あっけなく相原の隣でいられる生活は終わった。
もちろん、相原とは、最後の言葉も交わせずに。