届かなかった手紙
思い出の教室
そして、ついに高校1年生の生活は終わろうとしていた。
それは、ほとんどの確立で
相原と同じ教室でいられる生活も終わろうとしているということ。
結局、最後まで何もないまま、ただ自然に消えていく
相原と私の記憶。
クラスが変わっても、心はずっと
相原の隣でいたいって
思うのに・・・。
そんな願いも虚しく、時間はどんどん過ぎてゆく。
本当に時間は残酷だと思った。
もうちょっとだけ、ゆっくりでいいのに、何を急ぐのか、
楽しい時間や、必要な時間はあっという間。
願いが叶うなら、もう少しこのままでいたい・・・・。
心で何度も願った。
そして、不安なのが、
私の隣であったことを相原は忘れないかということ。
私はずっと覚えてるのに、相原が忘れちゃ悲しすぎる。
現実を見ないといけない。
そんなの分かってる。
でも、思い出がいっぱい詰まったこの日々を
どこかに刻みたいと思うほど、
忘れることが嫌だった。