届かなかった手紙
「美央の相談なら、いつでものるから。」
私に必ずそう言ってから自分の家に向かうユキヤ。
その背中を見ながら、なぜか切ない気分になる。
こんな風に相原とも話せたら・・・。
なんて、考えちゃってるのかな?
そうやってボーッとしてると、
後ろから聞きなれたあの声が聞こえてくる。
わざとうつむいて、現実を見ないように努力した。
でも、見てしまう。
相原が通り過ぎたことを確認したら、
すぐに頭を上げて
相原の背中を見つめるだけ・・・・。
その隣には
奈津。
今日も一緒に帰るの?
ねぇ、知ってる?
私、それだけですっごく悔しいの。