ちぐはぐ遠距離恋愛



それを見た舞はより一層興奮(?)しだす。


慌てる舞を落ち着かせながら演説会は始まり…無事終了した。



―――――――

「終わったーっ」

「お疲れ様」


舞がうーんと背を伸ばす。

この暑苦しい体育館から出られると思うと安心した。


そして次の日、昇降口の前には当選結果が貼られていたため人が集まっていた。


(あとででいいや)


そう思ったあたしは一人前を通り過ぎて上履きに履き変える。

階段を上ろうとしたとき、



「まっしー!!!」



と後ろから抱き着かれた。


(舞だな)


あたしは振り向きながら怒る。



「危ないだろーが!」

「ご、ごめん」


申し訳なさそうに謝る舞。

でもその顔は喜びに満ちていた気がした。


「あー、当選?」

「そう!舞会長になれた!」

「おめでと」

「まっしーのおかげー!」


そう言いながらもっと強く抱きしめられる。

そんなテンションのまま、二人で上に上がった。


教室にも舞のお祝いの言葉が降りかかる。

そりゃ有り難いことだけど……

この空気、疲れる……!



あたしは荷物を置きにロッカー室に入った。





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