ちぐはぐ遠距離恋愛



「ま〜しろっ」

「おわっ…」


後ろからずしりと体重をかけられた。


「ウチね、ちゃんとね、真白に入れたよ?」

「うん。ありがとう」


あたしが笑い返すと「ありがとうだってー!」と喜んだ奈緒美。

舞がそれをみて「良かったね」と言う。


「それにしても、なんなのあの理由は…」


あたしの言葉に依弥が盛大に頷いた。


「依弥も真白に入れたけどそんな理由にはしてないよ!」

「そ、そんな焦んなくても…」


勢い良すぎる依弥。


「「ごめん…書いた」」


そして
申し訳なさそうに頭を下げた舞と奈緒美。


「お前らか…っ」

「ほ、本当のことを書いただけだもん」

「ほーお…あたしが、そこらの男子よりカッコイイと…」


コキっと首を鳴らした暁には奈緒美が悲鳴を上げた。


本当は、嫌なんかじゃない。

むしろ嬉しくらいなんだ。

素のあたしを認めてくれたような気がして、ムカつくわけではない。


ただ、それを全員の前で言われるのが――

むずかゆかっただけ。



「…恥ずかしいからやめてよそーゆー…のっ?!」



奈緒美に弁解らしきものをしようと喋っている途中にあたしに後ろから激突する男子。




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