ちぐはぐ遠距離恋愛



男子も女子も隔たりなく……


みんながそれをわかっていてくれたなら、ありがたい。

あたしは差別とか区別は好きじゃない。

確かに男子への接し方は女子より何倍もきつくしてるけどそれはまぁあたしの性格だ。

褒めるときは褒めるし、
怒るときは怒る。

それは確かに、女子でも、後輩でも先輩でも同じこと。
知らない人にだって、たぶんあたしはそうするだろう。

言うときは言わないと、人間わかんないと思う。

せっかく口があるんだから、それを使わないと…。


「だからね、許す許さないの問題じゃないんだよ」

「………」

「あたしは別にこいつらの先生でも師匠でもなんでもない。クラスメートだ。

だから注意しかしない。言いたいこと、わかる?」

八重島は首を横に振る。


(ま、それはそうか…)


「だよね。あたし自身も上手く説明できないけど…、なんつーか、こんなことで許す許さないの問題になっちゃうと、ルールが守れないでしょ?
ルールは破ったら許されないもんなんだよ。許されたら反省しないもん。ルール守んないもん。

だから、しつこく注意しかしない。
うざいと思われても別にあたしはいいよ?だって悪いことしてるつもりなんてさらさらないし、こいつらに嫌われても平気だからな」


すると、男子の群れから村野がスッと立ち上がった。
一番反省してない、こいつが――――




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