ちぐはぐ遠距離恋愛
ってわけで、
あたしの恋事情なるものを全て親友等に打ち明けた。
高杉先輩にはちゃんと断ったが諦めないと言われたこと
優香子は馴染みのある榊原くんという一年生に告白されたこと
結果、あたしは何も言ってないこと
そして、……鎌瀬にもされたこと……
高杉先輩のときのような気持ちになって、またあたしは何も言えてないこと
「そんなこと聞いてないよ?!」
「だって別に彩夏たちに必要性は「あたしたちは真白の親友だよ?!相談するのは当たり前でしょ!」
優香子こそ少し驚いてはいるが、
怒る彩夏の言葉にあたしだって固まる。
(……“相談”…)
相談するなんて選択肢、あたしには一つもなかったから。
自分には、それこそ必要性がないと思っていた。
あたしは一人で解決できる。
ってわけのわからない自信もあったから。
「ったく、真白は一人で抱え込むんだもん。あたしたちから聞かないと絶対話してくれないよね?」
彩夏が呆れたように言い放つ。
だって…
誰かと一緒にそれを解決していく、とか誰かに解決してもらう、とか…
あたしはそんな考え方を知らない。
「もっとウチらを頼りなよ」
それが優香子の言葉だった。
――――無性に誰かに話したい。
って思うときはあった。
それと“相談”が同じなのかは分からない。
励まされて、分かち合えた気がするあたしの自己満足のための行為は、
………親友を頼ってのものだったのかな?