ちぐはぐ遠距離恋愛
凌におやすみと言って挨拶をし、自分の部屋へ戻った。
―――携帯を眺めていた。
遥菜からのメールを…。
企んでやったのかは分からない。
あの子は友達だけど、
どこか、掴めないところがあるんだ…。
付き合いにくいというか、何というか…。
男子とゲームしてたほうがマシかもしれない。
数分後だった。
家のインターホンが鳴り響いたのは。
凌が受話器を取る音に次いで、嬉しそうな声が聞こえた。
(何事?)
あたしがそう思って凌に尋ねる前に、もう一度インターホンがなった。
(はや!)
「今開ける!」
凌がやけに興奮したように玄関へ走っていく。
(誰?)
宅配便とかではないらしい。
家の中まで入ってきているし、それはないだろう……。
あたしはそーっと扉を開けた。
「え?えっ?」
目に移ったのは、
大きい荷物を持った諒太だった…………。