ちぐはぐ遠距離恋愛
「行かない!!絶対に行かない」
しゃがみこむあたしは三人係で引っ張られ、外に。
「大丈夫だって、ばれないばれない」
「嘘つき!!男装なんてしないっていったじゃん」
「今日だけ!ね?お願い」
「いやだぁ……」
だけど一人対三人じゃ勝ち目なんてあるわけがなく、
あたしはさっさと公園に連れていかれた。
誰もいなかったそこに、あたしはまた強引に引きずられる。
「来てないね」
「あ、あれじゃない?」
奈緒美が指差した方向には、
山内、陵本、水戸[みと]、市之塚[しのづか]…etc……。
―――そして一番後ろに、
―――諒太。
(む…)
「無理 無理 無理 無理!!」
「平気平気…」
舞にドンと押され、あたしは男子の前に出た。
「うちの友達だよ!」
「へぇ…、こいつが?てか、大野は?」
山内の言葉にあたしはギクリとした。
「遅くなるって」
依弥はさらりと言いながす。
そしてあたしたちは男子も交えて遊びだした。
鬼ごっこや、ドッヂボール等。
小学生になった気分だった。
「てか、大野来なくね?」
陵本が言う。
奈緒美がニヤリと笑った。
「実はさぁ……さっきからいたんだよね…」
(は…??)
奈緒美の言葉にあたしはビックリ。
(え?何、今、暴露?)